マサルガリレイ

夏だから土日はミステリを読む。



十角館の殺人 (講談社文庫)

十角館の殺人 (講談社文庫)

探偵ガリレオ (文春文庫)

探偵ガリレオ (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)


恥ずかしながら東野圭吾を読んだのはこれが初めて。というかミステリ自体、十三階段オーデュボンの祈りを読んで以来だから今回が3〜5冊目。東野圭吾は謎の提示が早いから序盤から退屈しなくて良いです。1.5人称(違うか。三人称多視点っていうのが正しいのか)で物語を進行させるのがとても上手で、しかし、主人公湯川の心情描写だけは為されないことでミステリアスで天才肌のキャラ設定が存分に活かされているなあという感じ。ためにワトソン役の草薙がくるくる回ってるんですが。

容疑者Xの献身』は個々のトリックは平凡だったけど、それらと物語上の必然性が過不足無く絡み合っていて見事だったし、終わり方も良かったです。ビックリ度は『十三階段』や『オーデュボン』の方が上に感じたけど、(短篇集『探偵ガリレオ』を先に読んでおいたおかげか)普段は感情を表に出さない湯川の感情が発露される様子がまるで『連ドラのスピンオフ映画』のようで実に面白く読めました。

ミステリは内容を紹介出来ないのがナンですなあ。