食わず嫌いアカン

連休だったのに予定が殆ど無くて、急遽大学の同期と昼飯を食べ、あとは何もしてません。終わる。一生がうんこのように無為に終わる。



暗夜行路 (新潮文庫)

暗夜行路 (新潮文庫)

日本語キレイだなーという印象を持ちました。場面の描写が精緻で美しい。けれど、地理的な描写が多くて、現代っ子の自分には簡単に想像出来ないところも多々ありました。
『不幸な境遇の中でも強い意志力で幸福を捉えようとする主人公の姿を描く』、と紹介されているけれど、現代小説のようにドラマチックでもなく、かといって太宰のようにペシミスティックに描写するでもなく、淡々と自分探し(この言い方は好きではないけれど)をしている様子が流れていく印象を受けました。好きか嫌いかで言えば、嫌いでもないけど好きでもない。化学調味料みたいに劇的な物語に慣れてしまったからでしょうか。もうちょっと歳を重ねればこの小説の魅力も理解出来るようになるのかな。


羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

初期三部作をようやく読了。
初めて「風の歌を聴け」(第一作目)を読んだときに、『なんだこれ!』と思ったんですが(悪い意味で)、「1973年のピンボール」(第二作目)からなんとなく楽しみ方が解ってきて、「羊をめぐる冒険」(第三作目)は大いに楽しんで読むことが出来ました。青春が完結する寂しさは、もちろん「ピンボール」の時点で暗示されていたんだけど、いざそれが訪れるとやっぱり寂しいよなあ。「風の歌を聴け」も、もう1回読み直さないと。


風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)


ハルキストはブンガクアピールが気持ち悪い場合が多いから村上春樹作品自体も少し敬遠してたんだけど、やっぱりアカンですね。食わず嫌いアカン。